2016年2月9日火曜日

位相空間と可測空間の対比

前までは位相空間や可測空間と聞くとどうしても「オェ...」ってなってしまっていたのですが、最近になってザリスキー位相やマルチンゲールについて学んでいくうちにどうしてもこれらの単語について知っておかねばならなくなったので少し勉強しました.

「位相空間」の定義と「可測空間」の定義は意外と似ているので対比して紹介しようと思います. 参考文献として Real and Complex Analysis (著: Walter Rudin) を挙げます.

以下, 位相空間に関する諸定義をT, 可測空間に関する定義をMと表すこととします.

T: 非空な集合Xに対し, O ⊆ 2^X が以下の条件を満たすとき, これら二つの組 (X, O) を「位相空間」と呼ぶ.
(1): ∅, X ∈ O.
(2): A1, ..., An ∈ O ならば (Aiの有限個の積) ∈ O.
(3): 各λ∈Λに対し, A_λ ∈ O ならば, U A_λ ∈ O

M: 非空な集合Xに対し, F ⊆ 2^X が以下の条件を満たすとき, これら二つの組 (X, F) を「可測空間」と呼ぶ.
(1): X ∈ F.
(2): A ∈ O ならば (Aの補集合) ∈ F.
(3): A1, ..., An ∈ O ならば (Aiの有限個の和) ∈ F.





位相空間(X,O)可測空間(X,F)

位相Oσ-代数F
開集合Oの要素可測集合Fの要素

連続写像開集合の逆像が開集合可測関数開集合の逆像が可測集合
ここで, 可測関数とは可測空間から位相空間への写像のうち, 表中の性質を満たすもののことを言います.
このように見てくるとなんかスッキリした形になりますね.

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